日記

プロフェッショナル

ゴルフのプロテストに合格した。
合格したのは私ではなく、部活の後輩だが。

ゴルフのプロテストは、プレ予選、1次、2次、最終の4つの段階を踏む必要がある。何か資格を持っていれば、一部の予選は免除になるが、基本的には狭き門をくぐり続けなければならない。
最終試験においても、上位50人しかプロとしては認められない。プロ野球のドラフトにかかる人が1球団6~7人だから、1年で7,80人プロ野球選手になることを考えると、それよりもプロになれる人数は限られている。その中に、彼は入ったことになる。

これを快挙といわず何と言おう。今までは宣言プロとして活動していたようだが、これからは名実ともにプロゴルファーだ。これからはツアープロである、彼の活動を見守りたい。

把握している限りでは、今回が3回目のプロテスト挑戦だった。過去2回も惜しいところまで行きながら、最後に一歩届かない展開だったので、こちらとしても地団駄を踏んでいた。とはいえ、一番悔しかったのは彼自身であるのは間違いないが。

思えば、彼はどこまでもゴルフに全力だったと思う。彼が1年生だったころ、平日の大会に出るために、部として公欠届を何十枚も作成したことを思い出す。「この日はこの大会に出ます」と、何度やり取りをしただろうか。合宿では、未熟な後輩に熱心に教えている姿を見ることもあったし、その話の中では1ヶ月で15,000球練習しているということも伝えていた。15,000球は、30で割っても1日500球だ。今自分がそんなに練習したら、1日目で倒れてしまうだろう。

SNSで見かけるのはゴルフの話題ばかりで、誰々と回った、どこどこへ行ったと報告していた。本当にゴルフが好きなんだと思うし、本当に練習しているなとも思った。おそらく、うまくなるために必死になっているのはもちろんだが、それ以上に楽しくてやっているんだろうと思う。楽しくなければ、1ヶ月に15,000球も打てない。いや、楽しかったとしてもそんなに打っていたら楽しくなくなるのが普通だろう。

そんなことができる彼だからこそ、年に50人という狭き門をくぐることができたのだと思う。夢中になっている人は強い。だからプロフェッショナルを名乗ることができるのだとそう感じた。

さて、自分の話に移るが、自分は何のプロフェッショナルなのだろう。今は会社勤めであるから、給料をもらっているから何かのプロなのかもしれないが、そうではなく、何に夢中になれるだろうかがまだわからない。個人的な感覚として、楽しいというものは時間を忘れて取り組めるものだと思う。何かに熱中して取り組んでいて、気づいたら何時だった、ということを最近はしていないように感じる。できるだけ毎日ピアノを30分程度練習しようとしているのだが、練習中に時計を見ては、「今何分」「あと何分」と考えてしまっている。こんな考えは趣味ではなくノルマを課せられた仕事と同じではないか。

いままでの考えで、たくさんのことに触れて知識を幅広く持ちたい、という欲があったが、それとは別に、何か1つ極めることがしたいと考えるようになった。熱中し、時間を忘れるほど、1つのことに打ち込める、そんな何かを見つけたとき、人生はより豊かになれるかもしれない。